「ウェブコンテンツをターゲットに読んで貰う為に必要なものは何か?」
…こう聞かれたら、真っ先に思い浮かぶのは「タイトル」と答える人は多いのではないでしょうか。その通り、タイトルは最も重要です。今後もそれは変わらないでしょう。
しかし、検索結果に似たようなタイトルが乱立し、タイトルと中身がマッチしない「釣り」タイトルが増加したこともあって、タイトルに力を入れるだけでは思うような成果に結びつかないケースが散見されるようになりました。
そこで注目したい要素が、「抜粋」と「ディスクリプション(meta description)」です。これらの要素は、コンテンツの中身を端的に言い表わす説明文のことを指します。言い換えれば「コンテンツの要約(サマリー)」です。
閲覧者の視線はタイトル→要約へと動き、コンテンツを見る/見ないを判断します。ここに表示された内容が成否を分けると言っても過言ではない訳です。そこでこのコンテンツでは、「抜粋」と「ディスクリプション」について解説します。
何故、「要約」が必要なのか?
あなた自身が検索する時のことを思い出してみて下さい。検索結果に表示されたコンテンツの内容が
- 自分の知りたい情報ではなかった
- (あるいは)知りたいことの半分くらいしか載っていなかった
…となった場合、どのような行動を取っていますか?
キーワードを変えて検索し直したり、次のページ(スマートフォンの場合は「もっと見る」)をクリック(タップ)したり…その時々で行動は変わるでしょうが、満足のいく情報を得られないと感じている時は、タイトルだけではクリックしなくなるはずです。
タイトルを読み、タイトルの下に表示される文章を読み、自分が知りたい情報があるか否か、どのくらいマッチしていそうか…といった点を勘案してクリックする/しないを決めていると思います。
ということで、コンテンツの要約が必要な理由は「コンテンツを見る/見ないに関わる重要な要素だから」です。これは、ウェブサイトの閲覧中に表示される「関連記事」や「おすすめ」といったコンテンツにも同じことが言えます。
適切なタイトルと要約の組み合わせは、ターゲットにあなたのコンテンツの価値を素早く・正確に伝えることが出来ます。それはターゲットに期待と安心感を与え、アクセスにつながっていくのです。
ウェブコンテンツの要約の種類
ウェブコンテンツの要約は、2種類に大別出来ます。各々について、簡単に解説しておきます。
1.スニペット
「スニペット」とは、検索結果に表示される説明文のこと。
検索を行うと検索結果に候補のタイトルがずらりと並びますが、ほとんどの場合、下図のように各タイトルの下に短い文章(説明文)が付いているはずです。この説明文をスニペットと言います。
2.抜粋/ディスクリプション
「抜粋」/「ディスクリプション」とは、所定の欄に入力することで表示される説明文のこと。
サイト内のコンテンツ一覧や、コンテンツを埋め込んだ場合に表示されます。例えば、下図のようなものです(ピンク枠で囲った部分)。
例1:ウェブサイトのコンテンツ一覧
例2:埋め込みコンテンツ
上記埋め込みコンテンツのキャプチャーは無料素材サービスの「イラストAC」と「写真AC」ですが、サービスの特徴とベネフィット(利便性)を盛り込んだ要約になっている点に注目。アクセスにつながる要約の好例です。
「スニペット」と「抜粋」/「ディスクリプション」との違い
「スニペット」と「抜粋」/「ディスクリプション」との違いは、作者が表示内容をコントロール出来るか否かの違い。スニペットはコントロール不可能ですが、「抜粋」/「ディスクリプション」はコントロール可能です。
スニペットがコントロール不可能な理由は、スニペットの内容は検索エンジンが決定しているからです。
検索エンジンは、検索ユーザーにとって最も適切と判断した個所を抜粋表示しようとします。そのため、抜粋やディスクリプションがそのまま表示されることもあれば、されないこともあるのです。
※スニペットについてもう少し詳しく知りたいと思うなら、下記を一読してみて下さい。
meta description の表示内容が設定した内容で表示されない:Search Console ヘルプ
コントロール可能な部分にフォーカスする
先述の通り、「スニペット」の内容を決めるのは検索エンジンです。スニペットの内容に一喜一憂しても何も始まりません(気持ちはよく分かりますが、、、)。
それよりも、作者が完全にコントロール出来る「抜粋」/「ディスクリプション」にフォーカスして要約を作っていきましょう。それが結果として適切なスニペットにもつながります(と思いたい)。
まずやるべきは、コンテンツ一覧や関連記事に表示される要約を魅力的なものにブラッシュアップすることです。そして1つでも多くのコンテンツを見て貰うようにしていきましょう。
「ウェブコンテンツ概論」※でお伝えした通り、投稿は閲覧者を他のコンテンツへ誘導するという大きな役割を担っています。複数のコンテンツに目を通して貰えれば、下記のメリットが生まれます。
- あなたが提供する商品・サービスの価値を認識して貰える
- あなた、及びあなたの会社が信頼に値すると認識して貰える
ほとんどのユーザーは、商品・サービスの価値を感じ、売り手を信頼出来ると感じてはじめてアクションを起こします。だから1つでも多くのコンテンツを見て貰えるよう、要約をブラッシュアップすべきなのです。
※商品・サービスの販売につながる「ウェブコンテンツの種類と役割」については、以下のコンテンツで詳しく解説しています。
販売にフォーカスしたウェブコンテンツの種類と役割(概論):DIY WordPress Site
「抜粋」と「ディスクリプション」どちらを優先すべきか?
この質問の答えは、「要約が表示される方を優先する」となります。
要約を表示したい箇所は「スニペット」と「内部リンク(コンテンツ一覧含む)」です。スニペットは私たちがコントロール出来ないので、少なくとも内部リンクを貼った場所には意図した要約を表示したい。
狙いは上記の1点なのですが、どのテーマでも同じ場所に入力すればOKとはなりませんでした。私が使っているWordPressテーマ「DIVER」と「TCD」でテストしたところ、表示したい要約を入力する場所は全く異なるという結果になりました。
ですので、抜粋とディスクリプションに異なるダミーテキストを入れたダミー投稿を使って内部リンクのテストを行い、ディスクリプションだけでOKか、それとも、ディスクリプションに加え抜粋も入力が必要なのかを確認するようにしましょう。
ちなみに、表示される文字数についても一度テストすればすぐに分かります。サイト内のコンテンツ一覧や、コンテンツ内に内部リンクを貼った個所の文字数をカウントしてみて下さい※1
※【注1】ディスクリプションが入力可能なテーマの場合は、最大文字数や推奨文字数が明記されている場合もあります。その場合は、いちいちテストする必要はありません。
具体的な作業は?
制限文字数以内で「抜粋」/「ディスクリプション」を作ることです。
「スニペット」、及び「抜粋」/「ディスクリプション」が表示される文字数には限度があります。
例えば、当サイトをGoogle検索して表示されたスニペットの文字数は下記の通りです(2020年5月時点)。
※このテーブルは、横にスクロールします。
デバイス | 文字数(全角半角問わず) | 備考 |
パソコン(PC) | 141文字(投稿日含む) | 投稿日除く:128文字 |
スマホ(SP) | 100文字(投稿日含む) | 投稿日除く:87文字 |
表示内容をよく見ると、同じスニペットを表示しているように見えます。が、ご覧の通りデバイスによって表示される文字数に差があります(SPは途中で切れる)。
次に、私が使用しているWordPressテーマ「DIVER」と「Switch(TCD)」で下記条件下で表示される文字数を確認しました。
- サイト内の投稿一覧で表示される文字数
- コンテンツ内に内部リンクを貼った時に表示される文字数
1.投稿一覧で表示される文字数
※このテーブルは、横にスクロールします。
WordPressテーマ | PC文字数 | SP文字数 |
DIVER | 120文字(投稿日含まず) | 0文字 |
TCD(Switch) | 0文字※ | 0文字 |
※【注記】TCDテーマは、投稿一覧にはディスクリプションが表示されないものが多い。こういうテーマの場合はタイトル+アイキャッチだけで勝負せざるを得ない。
2.コンテンツ内に内部リンクを貼った時に表示される文字数
※このテーブルは、横にスクロールします。
WordPressテーマ | PC文字数 | SP文字数 |
DIVER | 120文字(投稿日含まず) | 0文字 |
TCD(Switch) | 70文字(投稿日含まず) | 53文字(投稿日は表示されず) |
ウェブサイト閲覧時のデバイスは、ほぼスマートフォンと言われています。ターゲット層によって差はあると思いますが、「一般消費者向けのビジネスならほぼスマホ」という認識で良いでしょう。
従い、スマートフォンで表示されるスニペットの文字数(100文字程度)を意識して要約を作っていきましょう(100文字程度に収めれば、サイト内でもそのまま表示されます)。
作成時のポイントは?
先述の通り、要約をブラッシュアップする目的はターゲットに「あなたが知りたい情報はここにある」「具体的には、こんな情報をアップしているよ」ということを伝え、コンテンツにアクセスしてもらうこと。よって検索キーワード+付帯情報※で構成された要約がベストとなります。
※付帯情報とは、「価格、商品・サービス名+使い方、商品・サービス名+メリット/デメリット」等を指す
いくつか基本的な例を挙げます。状況に応じて、使い分けてみましょう。
ナンバーなしリスト
例①:商品・サービス名+付帯情報
→商品・サービス名+付帯情報で構成する。
例②:悩み+解決法+付帯情報
→悩み(検索キーワード)+悩みに対する解決法(商品・サービス)+付帯情報で構成する。
例③:トレンド/ブーム+おすすめ+付帯情報
→トレンド/ブーム(検索キーワード)+おすすめ(商品・サービス)+付帯情報で構成する。
まとめ
検索流入を狙ってウェブコンテンツを作る場合、徹底すべきは「検索意図」を汲むこと。
検索ボタンをクリックした段階でユーザーが一番知りたい「欲求」は、下記2点です。
- 検索結果に自分の知りたい情報が表示されたか否か
- 表示されたコンテンツの中で、どれが最も自分の欲求にマッチしていそうか
適切な要約を表示すれば、ユーザーの欲求に強力にアピール出来ます。そして、タイトルとの相乗効果によってクリックという行動を強く促すことが出来るのです。
限られた文字数の中でコンテンツの魅力を伝えなければならないので、正直手間はかかります。
…が、タイトルよりは楽ですし、やる価値は大いにあるのは間違いありません。今後は是非、要約の作成にも力を入れてみて下さい。
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ウェブコンテンツ アクセスアップ戦術 1:タイトル:DIY WordPress Site
ウェブコンテンツ アクセスアップ戦術 3:キャプション/ALT :DIY WordPress Site
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